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謹賀新年

松の柄は、王道とも描き尽くされたとも言われますが、細く重なり合う松葉の繊細さ、あらし(松の枝)の伸びやかさなど、作る毎に違う表情を見せてくれます。前柄は松鞠。無地調子のきものに合わせると、清々しくも凛々しい雰囲気に。実は僕の得意な柄のひとつです。 #京正の二十四節気...

立冬

炉開きは茶人にとって大切な日。普段の稽古とは違う装いになります。 こちらは炉開きにふさわしい束ね熨斗の附下。熨斗の中の華やかな慶長文様と、精緻な描き疋田や亀甲、七宝がポイントです。織のしっかりした袋帯や名古屋帯、刺繍の袋帯、綴の名古屋帯などを合わせて。 #京正の二十四節気...

蒔絵

秋も深まって参りました。たまには趣の違うものを。こちらは弊社の飾り棚に設えた、蒔絵の硯箱です。古いものではありますが、芒の曲線と砂子のバランスが気に入っています。 魂の籠った工芸品を身近に置くことで、普段の製作の細部にまで芸術性が宿るように思うのです。 #京正の二十四節気...

琳派

琳派表現の波は、細い線ではなく太い線で表現されます。我々友禅屋はこれを「袋で上げる」と呼んでいます。 胡粉仕上げの白波が主ですが、一部の波には「袋」の中にほのかな紅ぼかしを入れました。こうすることで、きもの全体が優しく艶のある雰囲気になります。#京正の二十四節気...

粋紗

朝霧のように爽やかな雰囲気を、シケ暈しで表現した「粋紗」の小紋です。粋紗とは繭の玉糸を経糸にして薄く織り上げたもので、独特の透明感とシャリ感があります。27デニールの経糸約900本で織ると、こんな透け具合。蝉の羽のごとく、天女の羽衣のごとく、ふわりと。#京...

羽衣を纏う

‪紗羽織は、ふわりと舞う天女の羽衣のごとく、薄くて軽く優美です。大切なきものや帯を塵から守る役割はもちろん、その透け感がもたらす清涼感は抜群。この紗の生地には全体にシケ暈しが入っています。単衣や夏のきものに合わせてお気軽に。‬ ‪夏は影まで美しく。‬ ‪#京正...

ピスタチオカラー

ピスタチオ色の附下が作りたくなり、ジェラート屋を回り研究しました。少し開いた扇はあえて斜めに配置。扇にはそれぞれ吉祥紋様が細かく描かれています。自分が主役ではないお祝いの席などに。控えめながら細部にまで美が宿る自慢の一枚です。#京正 #室町京正...

モダンさ

‪薫風に似合う空色の、松竹梅を象徴化して組み合わせた華紋の附下です。亀甲の暈しも緻密。小さい紋様の中にも、さらに細かく紋様が施されており、まさに円熟した職人たちによる技の集合体。山形県の蚕「松岡姫」を用いた国産糸を使用しています。‬ ‪#京正 #室町京正...

美しいものを

‪こういうときだからこそ、これぞ美というものを。生地そのものが光を放つような「京繍」の附下です。刺繍の作品はとかくボリュームを強調しがちですが、これは出ず控えすぎずの究極の表現。生地が映えるように、糸が映えるようにとの組み合わせで完成しました。#室町京正の二十四節気 #京繍...

病魔退散

‪古来から人々は厄除けを文様に託してきました。これはその代表で鱗文様です。厄が鱗のようにぽろりと落ちますように。左の帯はヴェネツィアガラスの細工のように金箔に銀の点を入れました。右は附下です。友禅屋にできることは人々の心の平安を願うこと。病魔退散!#室町京正...

夏の染め名古屋帯

薄いアイボリー地に爽やかな雰囲気の絽の名古屋帯は、中心の菱形には金銀が施されていて、洋服で言えばカジュアルより上の「きれいめ」。単衣や夏物に合わせて、おでかけや茶席に。

初級コース 第5回講座「効果的な柄の検証」

1月25日に<初級コース>第5回講座「効果的な柄の検証」を行いました。 講師は、着付け師の吉澤暁子さんです。 初級第3回講座のブログに掲載しました【着物の選び方】について、新たに今回教えていただいたことをご紹介します。 【着物の選びかた その2】...

京正二四節気

‪墨色の塩瀬に摺り金加工で「入り子菱」を描いた染め名古屋帯です。凛々しい雰囲気のモノトーンコーデにして、大人の雛祭りにも。‬ ‪摺り金とは金の粒子を刷毛につけて布に摺り込む技法で、金や銀の調合を変えながら、濃淡をつけて立体的に表現する加工です。‬...

京正二四節気

愛らしく優しげなピンクの地に、金と疋田で表現した八つ橋を描いた本格派振袖です。背景には笹と橘を。大勢集まる振袖の中でも、品の良さで目立つことでしょう。

初級コース 第4回講座「糊糸目と色挿し」

12月14日に<初級コース>の第4回講座「糊糸目と色挿し」を行いました。 糊糸目は、家づくりで言う基礎工事のようなもの。水の流れ、葉の葉脈、ものの輪郭、すべてが置かれた糸目によって生地に現れます。生きた線を置くのはもちろん、防染の役目も果たさなくてはいけません。糸目の上に後...

京正二四節気

立春 寒風に白く立つ波ながらも、地色にはほのかに感じる春の訪れ。表に響かぬよう、凝った暈しの裾廻しを合わせています。手技の妙が随所に見える一枚に「涛声(とうせい)」と名付けました。#室町京正 #室町京正の二十四節気 #糊糸目京友禅 #訪問着

初級コース 第3回講座「「装う」とは何か?」

11月30日に<初級コース>第3回講座「「装う」とは何か?」を行いました。 今回は着付師の吉澤暁子さんを講師に迎え、弊社の展示会場にてお話ししていただきました。本記事では【留袖とは】【着物の選び方】の2点を主にご紹介します。 【留袖とは】...

振袖

お祝い事に相応しい流水疋田の振袖です。文箱や六角箱などの由緒正しいお道具は、親の愛情が籠もった、いわば御守。帯や小物で雰囲気が変わるので、長く愛される一枚です。#室町京正 #振袖 #京友禅

初級コース 第2回講座「構図とその表現」

11月16日に<初級コース>第2回講座「構図とその表現」を行いました。 今回は、下絵師の北村さんと悉皆屋の熊谷さんのお二人をゲストに迎え、対談形式での授業となりました。 下絵師とは、着物の草稿を作る職人さんです。北村さんは中学校卒業後、丁稚としてこの世界に入り、今や60年の...

初級コース 第1回講座「京友禅とは何か?」

秋晴れの清々しい天候に恵まれ、11月4日に<初級コース>第1回講座「京友禅とは何か?」を行いました。 前半は、きものの歴史的背景や友禅の登場までを学んでいただきます。 こちらで配布した冊子をもとに時代を追ってお話ししながら、絞りや刺繍の施された裂資料も見ていただきました。当...

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