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初級コース 第5回講座「効果的な柄の検証」


1月25日に<初級コース>第5回講座「効果的な柄の検証」を行いました。


講師は、着付け師の吉澤暁子さんです。

初級第3回講座のブログに掲載しました【着物の選び方】について、新たに今回教えていただいたことをご紹介します。



【着物の選びかた その2】

 自分がどんな着物を持っているか、見返してみて下さい。紺・焦げ茶・大島の着物、ベージュや黒の帯ありませんか?そのタンスの中を見て、わくわくしますか?自分が素敵になることを想像できますか?

 着物は生きる上で絶対に必要なものではありません。簡単に揃えられるものでもありません。だからこそ、纏うからには、自ら選び抜いた好きなものだけを着て、素敵になっていただきたいのです。

 では、どう探すか。以前おすすめした「見立てて下さる第三者」がいない場合は、一人で探しに行きましょう。友達や先生と行くより、じっくり、自分と向き合って考える時間が持てます。その時に注意したいのが、変な固定概念に縛られないこと。「3色以内にまとめるといい」「小物の色は着物からとる」、守らなくて大丈夫です。「好きなものが似合うもの」なので、自分の感性に自信をもって、自由に楽しんで選んでいただきたいです。

 本当に好きなものに出会うのは、そう簡単なことではありません。そしてきものは一期一会。もし、出会ってしまったときは、諦めて買うのが吉です。



座学の後は、生徒さんに反物を当て、「何でも試してみる」を体験していただきました。6反の中から吉澤先生に選んでいただきます。


 普段優しい色味を選ぶ方には、青みの濃地に切箔をちらした附下を。自分では選ばないと本人は仰っていましたが、クールでドレッシーな印象になり、周りの方からも好評でした。また、反物で見ているよりも着姿にした方が、柄のボリュームがでる、と実感していただけました。


 “地味好み”という方には、まず糸目が主役の雪華柄の附下を。濃地で一見地味に見えますが、合わせてみたら可愛くみえてきます。次にこれが本当の地味だよ、というベージュ地に松の柄の附下を。最後に、ピンクがかったベージュの地色に小花柄の附下を。光沢のある生地のため、華やかさがありますが、派手すぎることはありません。本人は若すぎないか、とそわそわしていましたが、周りの皆さんは良くお似合いと声をそろえていました。


 本体験で、“自分の思う自分”と“他人の思う自分”、このギャップを体感していただけたかと思います。「地味」「派手」それは単なる自分の主観でしかなく、それで自分に似合うかどうかを判断するには早すぎます。肌の色、髪の色、顔立ち、いろいろな要素とのバランスをみるには、当ててみないと分かりません。ぜひ、お店でもお試しください。



本講座にて、今期の初級コースは終了です。

お世話になりました職人さんや、通っていただいた生徒の皆様、ありがとうございました。


                                 文責 本夛美徳





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